臨床検査にて培われた高い染色体解析技術を品質試験にもご提供します。
弊社では、以下の試験法にて受託致しております。
- G-band法
- 数的異常/構造異常を検出
- 最も一般的に行われている
- FISH法(Fluorescence In Situ Hybridization)
- 数的異常の検出
構造異常の検出(欠失、転座) - G-bandに比べて検査期間が短い
- SKY法(Spectral Karyotyping)
- G-bandの補助的な検査
- 由来不明染色体の同定
染色体と遺伝子のレベル
G-band法G-band method
骨髄液や血液の幼若細胞を培養し、コルセミドを添加する事で細胞周期を分裂中期で停止~分染し解析を行う形態学的検査です。
■検査の特徴
- ・染色体1本単位で様々な異常を解析
- ・細胞1個単位で異常を解析
- ・異常の進展度が把握できる
↓
染色体異常を検出する最も一般的な検査
FISH法Fluorescence In Situ Hybridization
間期核(インターフェーズ)内の標的DNAと蛍光色素標識したプローブDNAをハイブリダイゼーションさせた後、蛍光色素を特定の波長で発色させ、そのシグナルパターンを蛍光顕微鏡下で検出する検査です。
■検査の特徴
- ・G-band法が20細胞解析に対して、基本100細胞にて検査を行う
- ・インターフェーズを検査対象とできるため培養を行わずに検査が可能なため報告所要日数がG-band法よりも短い
- ・1細胞単位の検査
- ・特定のプローブDNA領域(遺伝子)の検査が可能
↓
遺伝子レベルの解析が可能な染色体検査
SKY法Spectral Karyotyping
5種類の蛍光色素を組み合わせで、24種類の染色体を24色の蛍光色に染色し、干渉計を用いた2次元画像分光システム(SD-300)により波長を読み取って個々の染色体を識別する解析法です。
メリット
- ・G-band法で解析困難な構造異常やマーカー染色体の同定が可能
デメリット
- ・微細な腕内欠失・逆位など同一種類の染色体内での構造異常は検出困難
- ・微細領域の転座、挿入は検出不可の可能性がある
↓
由来不明染色体の同定が可能な検査
G-bandとFISH、SKYの比較
G-band | FISH | SKY | |
---|---|---|---|
解析細胞 | 分裂中期核 | 間期核 (インターフェーズ) | 分裂中期核 |
検出限界 | 14% | 5% | 45% |
解析細胞数 | 20細胞 | 100細胞 | 5細胞 |
検出対象 | 染色体 | 核内DNA | 染色体(DNA) |
使用機器 | 光学顕微鏡 | 蛍光顕微鏡 | 蛍光顕微鏡 |
特徴 | 1細胞単位の検査 | 特定のプローブDNA領域(遺伝子)の検査 | 1細胞単位の検査 |
メリット | 全染色体の解析 | G-band法より分析細胞数が多い | G-band法で解析困難な構造異常やマーカー染色体の同定が可能 |
進展度の把握 | インターフェーズを検査対象とできるため培養を行わずに検査可能 | ||
カルノア固定からの追加が可能 | カルノア固定からの追加が可能 | ||
習熟しやすい | |||
デメリット | 増殖不良がある | 偽陽性がある | 微細な腕内欠失・逆位など同一種類の染色体内での構造異常は検出困難 |
微細異常検出不可 | 目的の異常のみ | 微細領域の転座、挿入は検出不可の可能性がある | |
習熟に時間がかかる | 習熟に時間がかかる | ||
検査用途 | スクリーニング | 関連遺伝子の確定(確定診断) | G-bandの補助的な検査 |
異常の進展確認 | モニタリング |
解析細胞 | |
---|---|
G-band | 分裂中期核 |
FISH | 間期核(インターフェーズ) |
SKY | 分裂中期核 |
検出限界 | |
G-band | 14% |
FISH | 5% |
SKY | 45% |
解析細胞数 | |
G-band | 20細胞 |
FISH | 100細胞 |
SKY | 5細胞 |
検出対象 | |
G-band | 染色体 |
FISH | 核内DNA |
SKY | 染色体(DNA) |
使用機器 | |
G-band | 光学顕微鏡 |
FISH | 蛍光顕微鏡 |
SKY | 蛍光顕微鏡 |
特徴 | |
G-band | 1細胞単位の検査 |
FISH | 特定のプローブDNA領域(遺伝子)の検査 |
SKY | 1細胞単位の検査 |
メリット | |
G-band | 全染色体の解析 進展度の把握 |
FISH | G-band法より分析細胞数が多い インターフェーズを検査対象とできるため培養を行わずに検査可能 カルノア固定からの追加が可能 習熟しやすい |
SKY | G-band法で解析困難な構造異常やマーカー染色体の同定が可能 カルノア固定からの追加が可能 |
デメリット | |
G-band | 増殖不良がある 微細異常検出不可 習熟に時間がかかる |
FISH | 偽陽性がある 目的の異常のみ |
SKY | 微細な腕内欠失・逆位など同一種類の染色体内での構造異常は検出困難 微細領域の転座、挿入は検出不可の可能性がある 習熟に時間がかかる |
検査用途 | |
G-band | スクリーニング 異常の進展確認 |
FISH | 関連遺伝子の確定(確定診断) モニタリング |
SKY | G-bandの補助的な検査 |